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変幻本舗

気がつけば・・・ あなたの身体も変化する

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ピアス×2 第六十二話

ピアス×2


第六十二話




梶原はまだ仲間にこの事を伝えて戻ってくる気配がない。


「今のうちに・・・・・」


「えへへ・・・・いつつ・・・・ごめんなぁ・・・・カエデさん・・・・・」


意識が朦朧とする浩一が、自分に肩を貸して逃げ出そうとするカエデにそう声をかけてきた。


「え?なに謝ってんの?謝んなきゃいけないのはこっちの方よ!」


「いてて・・・だってオレっていつもやられてばかりで役に立たなくて


助けてもらってばっかりで・・・・・てて・・・・・・」


薬を打たれた影響で恐らく全身に激痛が走っているのだろう・・・


途切れ途切れに浩一はそう話すのだった。


「今はとにかく隠れるのよ・・・・話しは無事に逃げ出せたらね・・・・・」


「あはは・・・・カエデさんがいるから絶対に無事にいけるって・・・いてて」


ガヤガヤ!


「シッ!しずかに!」
 
通路の先から人の声が聞こえだした。


「こっちに来るわ・・・・・・」


カエデはすぐさま廊下を左折し身を隠す。


そして人の声と反対側に進むが、その先でも・・・・


「おいこっちに来い!おまえは二人で向こうへ回れ!」


そんな声が聞こえるのだった。


「クッ!あとにも先にも・・・・もう駄目かぁ・・・・・・」


カエデの口からそんな弱音が出たその時だった!


逆側の通路から一人の人物が駆け寄ってきたのだ!


「え?あれ?」


「カエデ!それに浩一君!こっちへ来て!!」


突然現れたその人物は、麗羅だった。


「はやく!ここにいたらすぐに見つかる!だからこっちへ!」


彼女はそうせかせて二人を誘導した。


「あんたどうしてここへ?なぜここがわかったの?」


カエデは麗羅の後をついていきながらもそう質問する!


「今は隠れるのが先でしょ?だからうまく身を隠せたら説明する!」


「う・・・うん。わかった。でもほんと助かった!ありがとうともみ!」


カエデは麗羅の導くままに進んだ。


そして一つの部屋に身を隠す事が出来たのだった。


「おい!こっちにもいないぞ!逃げたんだ!探せ探せ!!」


まわりにそんな声が響き渡る。


恐らくここが見つかるのも時間の問題だろう・・・・


だが、優子が手はずどおりに動いていればもう警官隊が突入してもおかしくない時間だった。


「遅いね・・・・警察・・・・・・・」


麗羅がポツリとそう呟いた・・・・


この計画はカエデと麗羅が前日に練ったものだ。


当然警察への手配やGPS装置の事なども麗羅は知っている。


「あ!そうだ!麗羅!さっきの質問だけど、あなたどうしてここへ来れたの?」


ドガッ!!!


ガタガタ! ドカドカ!!!


「なんだおまえら!なにしてやがんだ!!」


「令状はないが、拉致容疑で緊急を要する為強制執行だ!建物の中をくまなく探させてもらうぞ!」


「ばっかやろ!中にいれんじゃあねーよ!」


バンバン!!


バンバン!!!


「うぎゃ!ううう!!」


「身を隠せ!被疑者拳銃を発砲!各自応戦せよ!」



・・・・・・・・・・・・



カエデが麗羅にそう質問をしたその時!


一斉に突入が始まり、いきなりの銃撃戦へと展開したようだった。


「きゃ!銃撃ってる!」


カエデは両耳を押さえて怖がる素振りを見せた。


「あはは・・・・天下のカエデ様も拳銃は怖いらしいなぁ・・・・いてて・・・・」


浩一が痛みを堪えてひきつる様な笑顔を浮かべてそういった。


「ばか!天下のカエデってなによ?人を化物みたいに言わないの!


拳銃なんか怖いに決まってるでしょ?」


カエデは浩一にそう言いながらドアを少し開けて外の様子を伺った。


そして


「出ましょう!今すぐにここから!」


そう言ったのだ。


「え?だいじょうぶ?」


麗羅は心配そうに聞き返した。


「うん、今のこの部屋の位置なら少し回りこめばすぐに警官隊の所へいけるわ。


ここでモタモタする方が危険よ。私についてきて!」


カエデはそう言ってドアを少し開けて外へ出ようとした。


「ちょっとまって!」


するとそんなカエデを麗羅が呼び止めた。


「え?」


そういわれて動きをとめて振り返るカエデ・・・・


そのカエデの眼前には信じられない光景が展開されていたのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「え?なに?」



カエデは目を大きく見開けて、今時分の目に写っている事を理解しようとしていた。


しかしそれは彼女が理解できる許容を大きく超えている事態だったのだ・・・


ポタポタ・・・・・


ポタポタポタ・・・・・・


「まって・・・カエデ・・・・逃げるならこの男はじゃまよ・・・・・ここにおいていく・・・・・」


無表情の麗羅が手に持ったナイフを浩一の脇腹に深々と突き刺してそう言っていたのだった。


「え?なにしてんの?ともみ!あんた何してんのかわかってんの!?」


ドン!


「きゃ!」


カエデは麗羅を突き飛ばして倒れる浩一を抱きかかえた。


その脇腹には麗羅に刺されたナイフがそのままの状態で突き刺さっていた。


「だいじょうぶ!?こういちくん!しっかりして!」


大きな声で呼びかけるカエデ!


しかしそれに対して浩一の反応は蚊の鳴くような小さなものだったのだ・・・・


「いてて・・・・え?・・・なにがっすかぁ?・・・・いちち・・・・・」


薬によって全身を襲う激痛は、ナイフで刺された傷の痛みを感じさせないまでになっていた。


(この子刺された事に気がついてない?それほど薬が影響してるんだ・・・・)


だが・・・・・


(でもしたたり落ちる出血がひどい・・・・このままだと数分で命取りになるわ・・・・)


カエデの表情が曇る。


「うがぁ!!!」


浩一を抱き起こしていたカエデに突き飛ばされた麗羅が再び襲い掛かってきた!


ガシッ!!


カエデは浩一の身体を離して、麗羅の両手をガッチリと受け止めたのだった。


「あんた!ほんとにどうしちゃったのよ?どうして突然!?・・・・え?」


カエデの頭に予期せぬ仮説がよぎった。


「え?え?・・・・あんたまさか?・・・・・・・・・」


両手をカエデに押さえられて動きが取れない麗羅は、今にも泣き出しそうな顔で話し始めた。


「どうしてぇ?かえでぇええ?どうしてかえってきたのぉおお??」


麗羅の話しに耳を向けるも、カエデは出血がひどい浩一が気になる・・・・


「私はカエデの事が好きで好きで大好きで・・・・!もう身がひきちぎられるくらい好きだったの!


なのにあなたは私のそばにいるくせに、誰にでも好かれる・・・・誰でも好きになる!


挙句の果てに新谷チーフの事が好きだとか言い出す!」


麗羅の腕に力が入り、それを押さえるのが精一杯なカエデだった。


「だから私があなたを私だけのものにしようとしたのよ?それの何がいけないの?」


「じゃあ!それじゃああんたが梶原に頼んで私を?・・・・・」


「そうよぉ・・・・殺してしまえばもうあなたは誰のものにもならないんだからぁ・・・


そうなれば永遠にカエデは私のものなのぉ・・・・ だから梶原に頼んだのよ?


それの何がいけないの??うふふふふ」


バッ!!


カエデは力を込めて麗羅を後に突き飛ばすことが出来た!


「あんた!あんたおかしいよ!いや・・・・私もそんなあんたの異常に気が付かなかったんだから


同じようなものなのかもしれないわね!でも!でも!チーフはどうなの?


あれもあなたの仕業だって言うの?」


カエデは胸に手を当てて訴えるように麗羅に向かって叫んだ!


「チーフぅ?・・・・なんのこと?新谷チーフなら失踪したんでしょ?」


「え?・・・・本気でそう言ってるの?」


麗羅の顔はウソをついている表情ではなかった。


ドカッ!!!


するとその時いきなりドアが勢いよく蹴り開けられたのだった!


「やっぱりここにいやがったかぁ!来い!こっちから逃げんぞ!」


それはかろうじてここまで逃げてきた新谷だったのだ。


「おら!はやくこい!」


彼はカエデの腕を掴んで部屋の外へ引きずり出した。


「いや!はなせよ!」


抵抗するが新谷の力には叶わず連れ去られようとした時!


「きぃーー!まて!カエデは連れて行っちゃあ駄目!」


懸命に麗羅が新谷の足にしがみついてきたのだった。


「ともみぃ・・・・・・」


その健気な姿にカエデは頭が混乱する。


しかし次の瞬間!


バンバンバン!!!


無常にも新谷は数発の銃弾をすがりつく麗羅の頭に打ち込んだのだった。


まさに即死だった・・・・


「いやぁあああ!!!ともみぃ!ともみいいい!!!」


そのショッキングな光景を目の当たりにしたカエデも錯乱状態になる!


「やかましい!!このバカな女もこれまではさんざん利用させてもらったが、


バカはどこまで行ってもバカのままだ!今回もお前らとつるんでたようだが


結局最後は俺の邪魔をしやがって!


おまえもこうなりたくなかったら、おとなしくついて来るんだ!」


新谷はそう言いながらカエデの頬に拳銃の銃口を突きつけて脅すように言うのだった。


目の前でかつての親友が頭を打ち抜かれて死んだ・・・・


屈折した愛情で一度は私の殺害を実行したとはいえ、それでもかけがいのない友としての


思い出もあった・・・


その横では自分の無念を晴らすために協力してくれた自分とはまったく無関係の男子高校生が、


今にも息が途絶えような重傷を負って倒れている・・・・


カエデは自分が復活して来た事の無意味さを痛感してしまっていた。


自分さえ舞い戻らなければこの人たちは傷つかずに済んだはず・・・・


自分が全ての問題の中心なのだと打ちひしがれてしまうのだった・・・・・


だが・・・・


「おら!さっさとこい!おまえを盾にしてでもオレは逃げ切ってやる!


さいわいまだ警官の人数も少ないし、応援が来る前なら十分逃げ出すことが出来るはずだ!」


自分を引き連れて逃げようともがく新谷の声がカエデの耳に響いた。


(こいつは?・・・・こいつはなに?なんなの?麗羅はチーフのあの姿を知らないと言った・・・


麗羅は私を愛する故に、その感情が爆発して精神に異常をきたしてあんな行いをしてしまったはず・・・・)


カエデは考えた。


新谷に強引に連れられそうになりながらも考えていた。


(梶原に私を殺害するように頼んだのは麗羅・・・・でもなぜ麗羅が梶原にそんな頼みが出来たの?


 ・・・・・・・・・・・・・・・・あ!!!)


一瞬の仮説が繋がるように、カエデは新谷の顔を鋭く見詰めた!


「あんただったんだ!やっぱり全部あんたの仕業だったんだね!」


カエデは新谷に掴まれている手を振り払いそう怒鳴った。


「な!なにいってやがる!おまえはほんとにワケわかんねえことばかり言いやがって!」


「おまえがわからなくてもこっちはわかってるんだよ!私はカエデ!


あなたが巧みに麗羅をコントロールして、彼女が私の事を思う気持ちを利用して


彼女に私の殺害を仕向けたんだね!」


「はあ?カエデだとぉ?バッカじゃあねえか?おまえ?」


「あなたは自分がのし上がる為に邪魔なチーフを拉致し監禁して薬漬けにした。


そして多方面に顔がきく私の行動力とチーフを思う気持ちを恐れて、私の殺害を麗羅に仕向けさせた!


それもこれもみんなあんたが仕組んだ事なんだ!


店を牛耳るためにおとなしい皐月をナンバーワンに仕立てて


コントロールしたり、麗羅を飼い殺しにしたりして!!すべてはおまえが!!くっそ!」


カチャリ!


新谷は手に持った拳銃の銃口をカエデの額に当てた。


「ふぅ~ん・・・・誰に聞いたかしんねえけどなんだか詳しいみたいだなぁ・・・・なんかよくわかんねーけど、


だいたいは姉ちゃんの言うとおりだぜ?でも、兄きのことはちょっと違ってるなぁ・・・」


「え?チーフの事?」


カエデは銃口を突きつけられたまま聞き返す。


「ああ・・・・あの男は俺の命を助けただかなんだかしんねーけど、なにかにつけて口うるさく言いやがって!


いつもいつもアニキ面しやがって我慢ならなかったんだよ!


あいつの顔を見てるといつかぶっ殺してやろうってなぁ!そういつも狙ってたんだよ!


だから梶原にアニキを目一杯苦しめて殺せって言ったのによぉ!・・・・


あいつときたら殺さずに薬で廃人にしちまいやがった・・・・


でもその姿を見てるとよぉ・・・・殺すより気持ちが晴れるんだよなぁ・・・・


だから今度は絶対に死なすなってよぉ!梶原にそう命令したんだよ!


いっひひひひひ!!あっはははははは!!!!」


新谷は拳銃を突きつけたまま、もう一方の手を額に当てて大きな口をあけて大笑いした!


「だからぁ! オレは自分がのし上がるために邪魔な兄貴を葬ったんじゃあなくて、


虫唾が走るほど嫌いだったから廃人にしてやっただけなんだよ!」


「く・・・・狂ってやがる・・・・・・・」


カエデはそんな新谷にあきらめの目を向けて、自分の絶体絶命な状況も認識していた。


「あっははは・・・・はあ・・・・さあ、もう昔話はいいだろ?そこまで知ってるからにはおまえはもうここで


死んでもらうわ。じゃあないと後々面倒だしなぁ・・・・」


そう言って新谷は指先に力を入れようとした。


(あああ・・・・・ごめん・・・・・シノブ君・・・・浩一君・・・・助けられなかった・・・・・)


カエデが一瞬あきらめかけたその時、新谷も気が付かなかった一撃が彼の後頭部を見舞った。




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たいへん長らく続いておりました


この ピアス×2 も


残すところあと2話となりました。


長々と読んでくださっている方々には


心より御礼申し上げます。




なお・・・



星崎忍くんの楓に変わったところのセミヌードイラストを


最後まで読んでいただけた方にプレゼントするとかしないとかぁ・・・




あ・・・・



おにゃにょこのイラストよりイケメンのイラストのほうがいいですかぁ・・・



(´▽`*)アハハ・・・



拙者何分女性のイラストしか書いてて面白くないもので・・・・・



って・・・・いうかぁ!


そんなんいるか!って!


お叱りを受けそうなのでこのへんで失礼します~~ あせる






では次回からの残り2話分をどうぞ


お時間の許さる方はどうぞごゆるりとご覧ください。


m(_ _)m




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  1. 2012/07/27(金) 15:43:41|
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